・・・・・・・・・
二人ともドギマギしてて、会話があんまり弾まない。 というより、下校時刻の帰り道には他の生徒が多すぎて、 二人で歩くだけでかなり抵抗があった。 友達を通り過ぎる・・・ニヤッとした変な目で見られる・・・ クラスの女子に驚いた顔で見られる・・・ それでも、隣に「あの娘」はいる・・・ なんとかしてマックに着いた。向かい合う2人席に座る。 ハンバーガーをほおばる顔も可愛いや。 俺は緊張をほぐすためか、無意識にいつもよりもハイペースで食べていた。 あっという間に俺のハンバーガーはなくなり、 「何か買ってきてもいいよ?」と無駄な気遣いまでさせてしまう始末。 「あ、いや、別にいい。」 ポツポツと断続的な会話をしながら、彼女もハンバーガーを食べ終えた。 いよいよ、会話以外にすることがなくなった。 時刻は午後8時。そろそろ帰らないと・・・・・・。 ・・・・・セレンは心に決めた。・・・・・・ 言おう。 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 見つめあう。 「・・・・・・・・、はぁ~・・・・・・ドキドキするわ~」 「私も」微笑みながら頷く彼女。 「・・・あんなぁ、俺、○○のことが好きやねん。付き合って、・・・・・、ください。」 彼女から満面の笑みが溢れる。「うん。私も、気になってて・・・」 ・・・ よっしゃー!!!!!! 心の中で俺は叫んだ。 その帰り道は幸せそのものだった。 普通に歩いていても電車に乗っていても、隣に初めての彼女がいるし、にやけてしまう。 笑ってしまう。会話はまだぎこちないが、幸せ。 彼女が電車から降りるときのバイバイ、の笑顔が、僕にも数倍になって感染する。 僕は1人で帰り道を急いだ。彼女からのメールも来た。 ・・・しかし、家に着いてからがまた1つ、問題だった。 ――母さんだ。 好きな人に「好き」と言うだけでなぜこんなにも大変なのだろう? #
by virulentseren
| 2007-07-07 22:59
校門に着いた。
「あの娘」はまだいない。 待っていた。 今日に限って先生、生徒がやたら多いなぁ。 ・・・「はーい、さっさと帰るー。ここで人待ちをしない!」と先生。 ・・・うっとうしぃっ!・・・ 校門で1人、いつものオレンジ色のエナメルを持って突っ立っているセレンは やたら先生の目に付く。 それでも粘ってじっとしていると、 来たのは彼女・・・ではなく、俺の友達。 「一緒に帰ろう」・・・「ぇ・・・・・・・今日は無理;」 「誰待ってるん?まさか『これ』?」と言って小指を突き立てる友達。 無駄に焦って、無駄にバレた;; とりあえず友達を追い払って、(その後また数名の友達が来たが) しばらくして彼女はやってきた。 歩いてこっちへ向かってくる。 急に心臓が高鳴る。ドキドキドキドキ。 メールでは話していたが、直接話したのはたったの今まで2度しかなかったので かなり緊張。 それでもこっちへ約束どおり向かってくる彼女の笑顔を見て、 微笑まずにはいられない。 「待たせてごめん!」「全然いいよb」 ・・・僕らは並んで歩き出した。 君と歩く今だけ、静かに止まっていて。 コメ返:Infinityさん・・・ありがとうございます!気まぐれな更新ですが読んで頂けて うれしいです.。.:*・゚+ #
by virulentseren
| 2007-07-05 18:17
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